古くは桃山時代、京都西本願寺の国宝舞台床下に甕は据え置かれていました。甕の口を斜め上にして置き、空洞に共鳴して舞台の音響効果があがるためです。江戸時代元禄頃には、配置を工夫したり、穴を掘って吊す方法をとるなど、より音響効果を高めるために進歩していきました。現在の能楽堂でも、床下に甕が設置されているところが多いようです。
「能楽トリビア」は作成にあたってこちらの文献を参考にしています。