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能楽トリビアTrivia

Question148 能って“お稽古事”にできる?(2017年12月4日追加)

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「能は習える」ということはご存知でしょうか。江戸時代に武家の式楽となった能。歌舞伎と違い舞台を目にする機会は少なかったものの、謡を通じて庶民の間にも普及が進みました。その繁栄ぶりは、現代のカラオケにもたとえられるほどです。それほどの隆盛も明治初期には衰退の危機に陥りますが、岩倉具視らの後押しで危機を脱すると、謡や仕舞の稽古は、華族、企業経営者、役人、教育者ほか、上流、エリート階層を中心に、人びとのたしなみとして定着しました。

現在は茶道や華道と同じく、お稽古ごとの一種として誰でも習うことができます。家元や一部の能楽師を除き、シテ方、ワキ方、狂言方、囃子方の多くがレッスンを開講しています。教わるのは謡、仕舞、狂言、囃子など、基本的にプロが本番で演じる内容と同一です。深く研鑽を積むことで、プロ的な立場で教えられるほどの力量を身につけることも可能です。実際、一般人からプロになった人もいます。

敷居が高いと感じる方は、各地の能楽堂や貸しホールで行われる体験講座に参加してみてはいかがでしょう。子ども向けの講座もあり、動作がコミカルな狂言、音が比較的出しやすい大鼓、小鼓、太鼓は特に人気です。

本格的に習いたい方や多忙な方には、時間や場所の融通が利く個人レッスンがおすすめです。若手を中心に、ブログやSNSで情報発信している能楽師も珍しくありません。見学にも応じてくれるはずです。


イラスト:坂木浩子
今までのトリビア

「能楽トリビア」は作成にあたってこちらの文献を参考にしています。


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